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安全な分娩のために

村瀬産婦人科医院

村瀬 靖

BeMam vol.13

 「安全な分娩」、これは産婦人科医にとっては最も大事な基本ですし、そのための責任もまた、重大なものです。

 もちろん女性にとって、出産というのは決して病気ではありませんし、むしろ最大の幸せなできごとです。その出産に、女性は体全体で挑み、新しい生命をこの世に送り出す。これは自然なことですし、健康な妊婦さんならだれでもが安全にお産ができるわけです。

 しかし出産には、いろいろなケースがありますから、私たち産婦人科医は、母体をいかなる時も安全に守り、もし何か悪い症状が生じた時には、その原因をいち早く診断し、治療し、また、考えられる危険性はすべて事前に回避すべき手段を講じる役目があります。

 そのためには、医師自身が医療技術の進歩と共に、日々、努力・研究が必要になるわけです。そして、その成果により、今までは治療できなかった症状にも医学のメスが入り、母体はより安全に守られていきます。

 そうしたデータ・情報は私たち日母の学会や研修手帳、あるいはいろいろな研修会などを通じ、それぞれの産婦人科医が共有できるものとなっています。また、産婦人科の体制によっては、妊婦さんの健康状態に応じ、より高度の医療が確保される病院への移送(転院)もしなければなりませんし、そのネットワークの充実も計っていく必要があります。そうした課題の中には東洋医学の導入や、今話題のエイズに関する対応方法、あるいはもっと根本的なインフォームド・コンセント(医師と妊婦間の同意)の問題も含まれるでしょうし、先進医学諸国に比べ低い日本の医療費の割合(GNPに対する7%)などの論議もあるでしょう。

 これらすべては、「安全な分娩」のためのものであり、妊婦さんや家族、ひいては、次世代のためのものです。

 そして、それを考え、母性を守る私たち産婦人科ドクターは、これはもう生涯研修というわけです。

 「安全な分娩」のためにはもうひとつ、お母さんがきちんと妊婦診断(健診)を受けることが大切です。まず、妊娠したら、必ず月に一度は健診を受け、血圧、尿検査、胎児の発育状態を診てもらいましょう。妊娠初期から7か月の終わりまでは、だいたい月に1回、8か月から9か月の時には2週間に1回、10か月になったら1週間に1回、出産予定日を過ぎたら5日に1回、これは正常な妊娠経過の妊婦さんの受診回数です(異常があれば毎日のように診察しなければならないケースもあります)が、それはしっかり守っていただいて、妊娠の各時期に、いろいろ検査をしっかり受けていくということが、「安全な分娩」のための妊婦さんサイドの基本になります。

 それから今は超音波検査という、胎児の数、胎児の心拍、胎児の位置、子宮筋腫などの合併も早期にわかる安全性の高い検査がありますから、これは妊娠中最低2〜3回は必ず受けるようにしてください。

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