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男女共生の姿勢から考えてほしい里帰り分娩・立ち会い出産

長池産婦人科

長池博子

BeMam vol.11

 今のご夫婦は、子どもが一人か二人の少数ですね。少数だから、妊娠に向かう心がけはもたなくてはいけない、と皆さん思っていらっしゃるようです。情報も氾濫しています。
 しかし、情報の消化になると、あまりお上手ではないようですね。そう多くはないようですが、あちこちの母親教室を聞きあるくというジプシー化傾向も見られます。
 これは、妊娠・出産に対する不安や、赤ちゃんを実感できないためなのではと思います。
 私の医院では、6回の母親教室を実施しておりますが、初回にどんな小さな不安でも書いていただき、終了までに解消するようにしています。
 また、1回は先輩ママの赤ちゃんを抱かせていただく時間を取っておりますが、赤ちゃんを抱いて初めて、妊娠、出産、育児がピンとくる、と皆さんが言います。
 もし、皆さんの出席している母親教室で、実際の赤ちゃんを抱くチャンスがあったら、あるいは、ご近所の赤ちゃんを抱く機会があれば、積極的に抱っこしてみてください。赤ちゃんの大きさ、重さなどで、いろいろピンとくることが多いと思います。 次に里帰り分娩のお話をしましょう。まず、里帰り先の先生とのコンタクトは早めに取ること。できれば、1度くらいはお会いしておいた方がよろしいかと思います。
 良いお産をするには、先生との信頼関係が第一ですから。そして、妊娠経過のレポートをいただいて、里帰り先の先生にお出しすれば良いでしょう。
 もうひとつ大切なことは
 「ご主人と離れている時間を、なるべく短くすること」です。
 最近の妊婦さんは意外にさっさと里帰りをされるようですが、許される時間ぎりぎりまでご主人と一緒に過ごし、産後もできるだけご主人との生活を考えてください。男性の生理の面からも、男女共生の姿勢からも、大切なことと思います。
 男女共生の姿勢といえば、立ち会い出産のことを少しお話しましょう。
 お産の時の男女は、だいたい5つのタイプにわけられます。男性では、立ち会いに積極的なタイプと、まったくそっぽを向くタイプ、それにその中間でしょうか。女性にも側にいてほしいタイプと、そうではないタイプを見受けます。
 夫婦で話し合って、どのスタイルを選んでもいいと思いますが、もし男性が立ち会いを希望するのなら、両親学級に出席して、男女共生の姿勢を勉強してほしいと思います。分娩室でじゃまになる存在では、立ち会う資格はないと考えていますので。

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