まず医者にも案外と聞きにくいSEXの話をしましょうか。
妊娠をするとSEXをしたらいけないと思い込んでいる人、SEXはいやだという妊婦さんが意外にも多いものです。
妊娠・出産関係の本にも「ひかえめに」と書かれているものが一般的です。でも、そんなことはないんです。特別に医師から注意を受けた人を除けば、そんなにひかえることはありません。
ただ、あまり激しくするな、あまり深い挿入はするな、長時間は避けるという注意は守って、あとは夫婦二人で相談してください。いずれにしても、男と女の性衝動は違いますから、妊婦さんがやみくもに「いや」というのも、後にいろいろな問題を引き起こす可能性を含んでいます。
つぎにつわりの時期の食事です。この時期は、栄養を考えずに、好きなものをちょっとずつ食べれば十分です。おなかのなかの赤ちゃんは、まだ小指の先程の大きさです。とくに栄養を考えるとか、カロリーを気にする段階ではありません。
つわりの時期を過ぎると、今度は食べられるのにウエイトコントロールしていかなくてはいけない時期になります。この間の注意は、主治医、助産婦からうるさいほどに聞いていると思います。
うまくウエイトコントロールをして妊娠8か月くらいになると、いよいよお産のためのトレーニングが始まります。
お産は本質的には、自然に始まり自然に終わるものですから、なにも知らなくとも出産はできるわけです。が、その間の痛みを少しでも軽くという意味で、一時は麻酔無痛分娩がはやった時代もありました。しかし、やはり自然の方がいいということで、我が国でも12〜13年前からラマーズ法が序々に一般的になってきています。今では、全国の1/3の医院・病院では積極的に実行されているほどです。
しかし、このラマーズ法の呼吸が最初から最後までキチッとできなくとも、お産の本質をよく理解し、リラックスを心がけ、呼吸を止めないで身体に酸素を送ることだけを考えてもいいわけです。
自信を持って、あまり堅苦しく考えないこと、ただ、お産の経過はよく知っておくといいと思います。
ラマーズ法は分娩の際の呼吸法、リラックス法なのですが、イコール夫立ち会いみたいに考えられている節があります。立ち会いという言葉には、監視しているという第三者的語感があり、妻を励ますという感じが薄れるので、私はあえて、夫の参加と呼んでいます。
さて、出産で妊婦さんが本当につらいのは、入院してから分娩室に入るまでの時間です。この時間にはぜひご主人も参加して、妊婦さんの力になってあげてほしいと思います。
そしてその結果として、ご主人が分娩室にまで入り、分娩に参加するのなら、生命の誕生に対する理解も、より大きくなるのではと考えているのですが・・・・・。
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