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毎日30分は歩きましょう

新屋産婦人科医院

新屋 薫

BeMam vol.1

 おめでたとわかったとたん、妊婦さんは必要以上に体を大事にしすぎますね。最近妊婦さんのほとんどは運動不足。核家族で家も狭いうえに電化製品が普及しているので、家事労働の量は昔にくらべてはるかに少なくなっています。しかも、どこへ行くにもクルマ。これでは運動不足にならないほうがふしぎというものです。

 娘時代のように、もっと体を動かしてください。妊娠中にスポーツをしてはいけないというのは常識のウソ。妊娠3か月までの初期と8か月以降の後期を除けば、妊娠前から行っているスポーツならどんどん行ってください。例えば、ジョギングもテニスでも、体に無理のない程度に続けることはいっこうにかまいません。

 ところで、運動というとすぐにエアロビクスやスイミングなどのスポーツを考えがちですが、もっと手近で簡単に体を動かすことができます。それは、歩くこと。運動の基本は“歩き”にあるのです。だから、毎日せめて30分は歩いてください。買い物、散歩、展覧会めぐりなどなんでも結構です。当院では「毎月の定期検診には歩いていらっしゃい」といってるんですよ。

 運動とならんで大事なのは栄養です。多くの妊婦さんは、赤ちゃんのために栄養をとらなければ、と思ってたべすぎてしまいます。妊娠中はよく甘いものが食べたくなり、ついケーキやお菓子に手がのびる。しかし、これは多くの場合、炭水化物のとりすぎにつながります。胎児はおもに糖分で育ちますから、お母さんが炭水化物をとりすぎると、胎児が育ちすぎてしまう結果になりかねません。妊婦さんの食事は、母体の栄養になる動物性たんぱく質や野菜、くだものを中心の食生活にしてください。妊娠中毒症や貧血の予防にとっても、バランスのとれた食事が大切です。

 核家族で、しかも忙しい夫の助力を期待できないせいか、このところ「里帰り分娩」がふえています。しかし、これはおすすめできません。クルマや電車に揺られつづけたり、飛行機を使うような長距離の移動は、早産や異常分娩の原因をつくりやすく、母体や赤ちゃんにあきらかにマイナスです。実家にいるとついつい甘えが出て自己管理がしにくくなること、医師が変わることの不安もあります。

 出産の異常は、出産時に突然おこるものではありません。妊娠中からあった何らかの異常が出産時に突出して事故につながるケースが多いのです。それを未然に防ぐのが医者の役目。私たち医者は、妊娠がわかったときから妊婦さんとおつきあいをしているので、血液型から性格、体質まで全人的にかかわっています。だから、万一異常分娩になっても、対応は、迅速かつ十分にできます。しかし、分娩だけ担当する医師にそれを要求するのは無理というものです。里帰り分娩を安易に考えてはいけません。

 大事なのは「自分が生んで、自分で育てるのだ」という自覚をもつこと。妊娠・出産については「本より耳学問」が有効です。

 私たち開業医は妊婦さんのホームドクターです。心配ごとはなんなりと相談に来てください。

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