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妊娠前からしておきたいこと

横浜市愛児センター

住吉好雄 先生

BeMam vol.000

よいお産のために、

「妊娠3か月の間に赤ちゃんのからだはでき上がってしまうから、その期間に悪いことはやめ、良いことをどんどん取り入れよう」

とは、昔のことで、今は妊娠前からの意識が大切な時代です。

 

たとえば病気・障害に関して、

糖尿病や甲状腺の病気などは妊娠する前に正常に治しておけば、妊娠率も高くなりますし、妊娠しても奇形になる率は少なくなることがだんだんわかってきています。

 

慢性の疾患のある人は、妊娠する前からその病気を薬でちゃんと正常の状態に治しておけば、妊娠しても赤ちゃんが異常になることが、かなり予防できます。

 

てんかんなどの患者さんも、たくさんの薬を飲んでいる場合は奇形になる可能性が高いのですが、妊娠する前に計画を立て、5種類の薬を飲んでいたら、けいれんを抑える薬の数を減らすことでも奇形が減ってくることがわかってきています。

 

これらの内容からもわかるように、妊娠前にいかに身体を整えておくかが大事なんですね。

 

欧米先進国では、プリベンション、すなわち予防ということに非常に力を入れています。アメリカなどはFDAといって食物を管理している機関が、人によっては不足しやすい葉酸(緑黄色野菜の中に多く含まれ、無脳症や二分脊椎の予防に有効)を食物に加えるという通達を出したということです。

 

この意図は、つまり若い女性やこれから妊娠する可能性のある女性に、そういった食物を摂り、より健やかな妊娠・出産・育児ができるよう身体を整えて欲しいということです。

 

ところが、産婦人科には、妊娠したという兆候があって来る人ばかりですから、それでは遅いわけなんです。

 

それを、正しく伝え、指導してゆくためには、やはり学校教育の場や、企業内保健での指導ということになるのでしょう。女子高校生、大学生もそうですが、女性を対象に指導時間を設けていく。企業の中でもそうした時間を設けていく。保健婦さんなどにも活躍していただくとよいですね。

 

そして、読者の妊婦さんには、お母さんになられた時に、自分のお子さんに伝えてゆくというようにと。

 

生活面でも、たとえば、いま若い人はさかんにタバコを吸っていますが、タバコだって1日10本以上吸えば赤ん坊の発育が悪くなることがわかってきています。ニコチンだとか一酸化炭素中毒だとか、胎盤の血行を悪くし、発育を抑えてしまうんですね。少なくとも子どもを作る時は吸わないようにし、作ってからやめても遅いんだということを指導しないといけませんね。お酒だってそうです。胎児性アルコール症候群という病気もあるわけですから。

 

それから、ビタミンAの問題があります。ビタミンAを摂り過ぎると、奇形の子どもになることが、以前から知られています。10年くらい前から、アメリカで「先天異常」という雑誌に警告が出され、最近、日本でも新聞で取り上げられましたが、それによると8千から1万国際単位以上摂ったら奇形児になるといわれています。では、摂らなければいいかというと、そうではなく、摂らないと夜盲症などが発生するといわれていますから、一定の範囲で「日本人なら1千8百から2千7百国際単位を目標に摂りなさい」と指導されています。

 

このような情報は、本当に妊娠前の若い女性を対象に「妊娠するならば」ということで伝えられるとよいのですが。

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