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妊娠は、人間の自然の営みです

東大医学部産婦人科

武谷雄二

BeMam vol.3

 丈夫な赤ちゃんを無事に出産するためには、厳密にいうと、妊娠してからでは遅いのです。妊娠する前に、体調、既往症、家庭、仕事などに問題がないかをチェックし、もしあれば、まずそれを解決すること。こうして妊娠可能な環境を整えてから妊娠にいたるのがベストです。

 妊娠は、自分とちがう人格をもったひとりの人間を胎内に宿すということ。母親は、将来の人類を担う人間を生むという社会的責任を負っているのです。だから、妊婦さんには、全人類的視野と確認をもって出産にのぞんでほしいですね。赤ちゃんはベッドではありません。なんとなく欲しいとか、かわいいからというあいまいな気持ちでは、子どもを生み育てることはできません。

 赤ちゃんを生むということは、人生のひとつの選択です。だから、それに伴っておきてくる不自由さは当然受けなければなりません。妊婦さんは、自分本位の考え方や生活は慎んでいただきたい。たとえば、タバコとアルコールは絶対やめてほしいですね。つわりの時は好みが変わるので、やめるチャンスです。コーヒーやコーラなどの嗜好品は、一種類ばかり集中して飲み続けないように。塩分は控えめに母親の不注意や無自覚によって、未熟児や障害をもった子を出産することだけは避けなければなりません。

 妊娠は、人間の自然の営みのひとつです。だから、本来は順調に経過するのがふつうで、実際、ほとんどの場合、順調に出産にいたります。ただし、妊娠中がハイリスクな時期であることはまちがいありません。つわりをはじめ消化器、泌尿器、神経系統などに、ふだんとはちがった症状がでます。そして、それが異常に結びつくケースもあります。しかも、妊娠中の異常は突然おこります。晴天かと思えば雨、というふうに曇りの状態がありません。死に直結する危険性をもつこともあります。

 したがって、妊娠中は、万一の異常事態に応じられるようにしておくことが大切です。まず、妊娠と分娩について正しい知識をもつこと。病院、母親学級あるいは本書などを活用して、正しい情報を得ておきましょう。生活面では、長時間ひとりぼっちで過ごさない、長距離旅行は避ける、夫や家族といつでも連絡がとれるようにするなどの工夫が必要です。そして、ちょっとしたことで動揺しなくてすむように、ふだんから担当医師を信頼して、連絡を密にしておきましょう。

 妊娠中の体は時々刻々と変化します。一生のうちでこれほど急激な変化はありません。したがって、妊婦さんは心身ともにとても不安定な状態になります。このとき、妻をガッチリ支えるのは夫の役目。

 夫婦が赤ちゃんの誕生を心から望み、協力しながら分娩を迎えるのがベストです。あまり固苦しく考えずに、二人で妊娠をエンジョイしながらのりきってください。

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