3.母乳育児では
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|入院中の赤ちゃんの栄養/初乳の前に|母乳育児推進|
|母乳推進とミルクプレゼント|院内での方針|
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<入院中の赤ちゃんの栄養/初乳の前に>■
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入院中の赤ちゃんの栄養では“母乳のみである”が44施設(15%)、“人工乳を足す”が198施設(66%)、また、半数以上の施設で調乳指導があり、乳業メーカーが指導しているケースが全300施設中186施設であった。
メーカー比率では、明治乳業が34%、雪印乳業が23%、森永乳業が21%、その他の順となる。初乳を与える前に人工乳を与えている施設が300施設中(無回答を除き)11%あり、調乳指導と合わせてみたメーカー比率は明治乳業が54%、森永乳業が28%、雪印乳業が18%となった。初乳の前の人工乳哺乳理由については母親の母乳トラブルなどが考えられる。
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<母乳育児推進>■
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母性の発育の時を産後の授乳時と答えるお母さんが多いことから、これに関した設問をしたところ、“母乳育児の積極的な推進が健全な親子関係を育む”“母乳こそ母親の愛情、赤ちゃんの権利である”とする積極派が44%、“人工乳であろうと大切なのは育児する親のハートだ、母性の発育は母乳、人工乳、どちらも変わらない”とする派が56%であった。
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<母乳推進とミルクプレゼント>■
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退院時にミルクプレゼントを実施している施設は158。積極的に母乳を推進したいと答える施設は150。
ミルクのプレゼントは、お母さんにはうれしいサービスとも考えられるが、“人工乳は本当に母乳に苦しむお母さんのための薬品的扱いが好ましい”とする施設が36%、“ミルクメーカーの活動は母乳育児推進にマイナス、あるいは人工乳を産婦人科窓口から排除したら母乳育児はもっと推進される”が15%、“ミルクを希望するお母さんが多く、メーカーとの密接な関係が好ましい”とする施設が20%、“産婦人科医療にはメーカーの協力が大きく欠かせない”が34%の状況、およびその理由内容から、母性保護に関係すると思われる母乳推進と医療、企業のあり方にはそれぞれの目的意識の再認識が必要と思われる。
また、人工乳に対する医療サイドの評価では、品質の向上により企業間で大差はないとする意見が多いものの、メーカー別に営業先施設が決まっているケースが多いため、各病・医院の個々による見識の差は激しい。推薦を設問に入れたところ、156(52%)の施設で“特になし”との回答で、残り半数を明治乳業、雪印乳業、森永乳業、その他の順でしめていた。
※記された推薦理由は別途まとめた。
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<院内での方針>■
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母乳、人工乳、それぞれの哺乳に関しては院内で医師、看護婦、助産婦、事務局など全員が同じ方針とする回答は66%・198施設。院内でも今後よりよい方法を考えたいとする施設が31%・93施設あった。
乳業メーカーの厚意があり母乳オンリーの方針は難しいとする施設は3%・8施設。これら回答により哺乳に関しては、まだまだ検討の余地があるものとの課題を得た。
これに関連して、新生児室のあり方や母子同室、母子別室での授乳方法、母乳指導におけるオッパイマッサージ法、乳腺炎に対する見解とそれらへの対応法など、積極的に母乳哺乳を推進する施設とそうでない施設とで大きく違っている事もあげられる。
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