法律では出生の届けは生後2週間までに出せばよいことになっていますが、生後7日までに名前を決めるという習わしは、現在でも受け継がれています。この、赤ちゃんが生まれた日から数えて7日目に行う儀式を「お七夜のお祝い」といいます。「命名式」「お七夜」「名付け祝い」とも呼ばれ、赤ちゃんにとっては、生まれて初めての儀式となります。
地方によって異なりますが、親しい間柄の長寿の方などに「名付け親」になってもらい、命名式を行い、命名書に赤ちゃんの名前をしたため、披露します。
昔は、出産後、数時間や数日で亡くなる赤ちゃんが多かったため、無事に7日たったことを喜ぶ意味もありました。
内輪で簡単に済ませても大丈夫
最近は両親が名前をつけることが多いようですが、夫か妻の両親、祖父母、恩師、先輩に名付け親になってもらうこともあります。そのような場合は、礼儀として必ず、出産前に事前にお願いしておきましょう。
名付け親を頼まれた人は、数種類の名前の候補を考え、その中から親が最終的に選ぶようにします。
お七夜は、ちょうどお母さんと赤ちゃんが退院するころにあたり、お母さんの体はまだ十分に回復していません。そのため、命名書を書くだけで、特にお祝いをしないのが最近の実情のようですが、名付け親が別にいるなら、その人を加える程度で十分ですから、ささやかながら披露する場を設け、内輪でお祝いをしてみるのもいいですね。お七夜の祝いでは服装は普段着でかまいません。命名書を書いて、神棚か床の間、もしなければ、ベビーベットの枕元に張りましょう。
命名書を下げる時期は特に決まってはいませんが、出生届提出日や、床上げの日、初宮参りの日などは切りがよいので目安にしてはいかがでしょうか。
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